- ホームレスの人権に関することがらで、人権がとくに尊重されていないと思うことはどのようなことですか?(2011人権問題に関する県民意識調査)
-
「通行人等から暴力をふるわれる」が41.5%で最も多く、「経済的に自立が困難」の37.4%が続いています。
「差別的言動」、「近隣住民等から嫌がらせをされる」、「就職や職場で不利な扱いを受ける」、「アパートなどの住居への入居が困難」なども2割以上によってあげられています。他方、「わからない・回答なし」が25%強あります。
- 気づきのポイント
-
2012年1月の時点で、全国で9,600人がホームレス状態にあると確認されています。野宿生活に至る原因には、仕事の減少、倒産・失業など経済的なもののほか、病気・けがなど、ひとによってさまざまです。ホームレスになった人々の中には、自立の意思を持っている人も多く、廃品回収など何らかの仕事についている人もいます。現実はあまり知られることがないため、偏見が強く、嫌がらせや暴力事件も起きています。国の基本方針(2008年7月策定)では、ホームレスの人権を大切にしながら、①就業の機会の確保、②安定した居住の場所の確保、③保健及び医療の確保、④生活に関する相談など、総合的な自立支援の方針が示されています。福岡県においても、「福岡県ホームレス自立支援実施計画(第2次)」(2009年3月)を策定し、保健福祉(環境)事務所を中心とした総合的な相談体制の確立や、ホームレス問題に関する理解促進を図るなどの施策を実施しています。